アルベルタ観劇譚

 ネットワークRPGというのは、終わりのないゲームです。

 倒さなければならないラスボスがいるわけではなく。
 手に入れなければならない最終アイテムがあるわけではなく。

 普通のRPGと違って、厳密な“終わり”がないゲームです。


 だから。
 別にモンスターと戦わなくても。
 強い武器・防具を手に入れなくても。
 自由な遊び方もできる。それがネットワークRPG。


 前にもユーザーサイドから生まれた「枝モンバトル」なんてのも紹介しましたが。
 ともかく、管理者サイドでないイベントというのは、とてもすばらしいと思います。素直に驚嘆しちゃいます。感動しちゃいます。

 ということで、今回は劇団ものかげというラグナロクオンラインの中で劇をやるという団体さんが企画した、アルベルタで行われる公演を見に行ったのでした。

 実はゲーム内で演劇活動をしている劇団さんはそれなりに多いのですが、大体がLokiサーバ。他の団体さんも違うサーバばっかりでして。
 その点、劇団ものかげの活動はChaosサーバ。せっかくChaosサーバで行われるんです。見にいけるならぜひ行きたいと思っていたのですよ。


 ……ちなみに。
 開催の日は休みではなく。
 たまたま早番で帰れるシフトになっていましたが、私の勤めている会社のことです、「あ、やっぱ早番なしね」なんて単語がどっからか飛んでこないとも限りません。
 ですので、「今日は芝居を見に行く予定がありますので早番で退勤します」と言ってさっさと帰ってきたのでした。嘘はついてねえ。

 ……でもひとりで、しかも自室に引きこもりながら見る芝居ってのはいかがなものかと(苦笑)



 で。
 公演開始が9時過ぎとのことで、事前にログインしてみると。

 
 公演前の張り詰めた雰囲気。そして開始を心待ちにしている観客たち(含む私)


 盛況なんですよ。けっこう混んでます。
 私が以前持っていたPCだったら、確実に処理落ちしてしまうような混み方をし続け、ついに公演が開始です。

 
 満席の中、始まる劇

 
 劇中の一幕

 
 劇団ものかげの座長、歌唄いメセナさん登場!

 
 終劇の後は、団員そろってフィナーレ


 実はけっこうSS撮ってるんですが、もし再演するときにネタが分かっちゃうとアレなので大幅にはしょって。(※註:次回の公演も同じ題目だそうです。劇の内容が分かるようなレポートしないでよかったあ)

 途中、枝テロでブラッディーマーターとか現れて劇がストップしたりする場面があったのですが、非常に面白い劇でした。劇団員がさささって行ってばしばしってやっつけるその手並みはたいしたもの。
 あと、劇の途中では観客はオープンチャットでの私語禁止なので、演劇に対するツッコミとかはチャットルームのタイトルでスパッと1秒くらい短く表示するってのがなかなか新鮮でした。観客のそこかしこで、エモーションとチャットがぱっぱっとひらめくんですが、観客もなれてるのか上手いですね。

 時間にして1時間30分。実際の演劇と違いますから内容そのものを考えると短いのですが、それでもネタをいろいろ入れて笑わせてくれました。
 次も機会があったら見に行きたいです。いやマジで。


 モンスター狩って、効率求めたりレアアイテム集めたりがネットワークRPGの本質じゃないと思うのですよ。誰かとリアルタイムに話しながらゲームができるってのがその最大の面白さなわけで。
 もちろん、こんな風に一風変わった楽しみ方もあるわけで。
 皆様も機会があったらぜひ。


 ちなみに座長の歌唄いメセナさんのサイトに、劇について記載があったので転載。
 ――ただ、初めてくる方のために、一言だけ、最初に注意しとこう。うちの売りは強引なお笑いが満載だ!!


 以下はネタバレ注意。

 実はこの後、違う公演も見にいったんです。題目は「真・マッチ売りの少女」。
 せっかくなのでチャットログをセーブして。

 公表しちゃうのも、本来はよろしくないのでしょうが。
 現時点で劇団ものかげさんが完全に活動休止っぽいので。

 こんな劇でした、というのを掲載してみます。(テキスト形式、若干こちらで編集)

 ※あ、劇団ものかげさんサイドには何一つ許可を取ってないので、もしかしたら唐突に消す可能性もありますのをご了承下さい。


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