アリアンロッドリプレイ #3−2

 〜ノーヒントに悩むロクデナシたち〜


 ドロップ品も手に入れて(黒犬の牙(130G相当)と温泉の素(200G相当)に、現金が合計で140G)、今回はいきなり結構な収入です。

GM:じゃあ、馬車の中からジムゾン神父やら、その他の人たちが。「た、助かった。ありがとう――はっ! そこにいるのはアイヴィーじゃないか?!」
アイヴィー:……師匠、お久しぶりですね。
GM:……(いきなり口調が変わって)敬礼はどうしたッ! アイヴィー!!
アイヴィー:しっ、失礼しましたっ!(ビシッ! と敬礼)
一同:(爆笑)
GM:「……あれさえなけりゃ、いい神父様なんだがなー」と、周りの付き人が(笑) そうすると、彼方の方からだな、「……大丈夫ですか皆さん〜……ああ、みんな助かってる〜」と言いながら別の人が。
アイヴィー:おそーい!!
GM:これは、さっき神殿に駆け込んできた人とは別の人だね。鎧とか着てる。「私たちの方も襲われたので、もしやと思ったのですが。良かった皆さんたちは無事で」
フィエラ:……で、君たちは無事だったのかい?
GM:というか彼ひとりだけだね。うつむいて「すいません――ボクたちも襲われまして。あ、自己紹介が遅れました。ボクはヨアヒムと言います」
アイヴィー:(ぼそりと)……弱いなー……。
一同:(アイヴィーが“ヨアヒム”と“よわい”をかけてるのは分かってるが、黙殺)
GM(ヨアヒム):「そもそもジムゾン神父たちを迎えに来たのですが、途中で魔物に襲われ――」
アイヴィー:なるほど。
フィエラ:ふんふん。とりあえずとっとと街に戻ろうよ。

 一行はテニアに戻り、ダメージは神殿の方々に癒してもらいます。

GM:神殿の方からの癒しがもらえる。各自、HPとMPを4D6分だけ回復していいよ。
フィエラ:減ってる度合いにもよるけど、全員全快にはならんのか。
GM:全快にはならないはずだよ。まあ所持しているポーションを飲むのもありだけど。
フィエラ:じゃあアタシの肉を上げよう。
アイヴィー:ドロップ品の肉――あれってまだ食えるのか?
フィエラ:なーに言ってるんだよ、干し肉にしてあるに決まってるだろー? 第一生肉食う奴はいねーよ!(笑)
GM(ニルヴァーナ):あ、6が出た。6点回復♪
アイヴィー:じゃあ回復の4D6振りま〜す。1ゾロ出るかな?
フィエラ:……アンタ、フェイト使ったらどう?(笑)
アイヴィー:ま、MPポーション3つあるし。
フィエラ:高いんだよポーション。
アイヴィー:けどわたし、お金あるから。
フィエラ:……すいません、ブルジョワに文句言ったアタシが間違いでした。
アイヴィー:おーっほっほっほ♪
フィエラ:(ぼそりと)後で金盗んじゃる。
一同:(笑)
アイヴィー:やったら地の果てまで追いかけるぞ(笑)
フィエラ:大丈夫だ、近づけばアンタ何にもできないんだから(笑)
GM:さて。君らの手当ても済んだので、ジムゾン神父たちも挨拶にくるよ。「しかし、いきなり魔物に襲われるなんて。もしかすると――」
アイヴィー:もしかして、何なんですか上官?
GM:じょ、上官? いや別に上官と呼んで欲しいわけじゃないんですが(苦笑)
フィエラ:師匠だ師匠(苦笑)
GM(ジムゾン):「我々はだな、実はいま神具を運んでいるんだ」
フィエラ:な、なんだってー、もしかしてメギンギョルド(=北欧神話の雷神トールがつけていたベルト。もしくはラグナロクオンラインの“神器クエスト”でのみ入手できるめっぽう強いレアアイテム)とか?
GM:いやそれじゃありません(苦笑)
フィエラ:なんだつまんないなー。
GM:冒険者の発祥は、かつての神と悪魔との戦いのときに使われたアイテムを探すところから始まってる。神具は、そのアイテムのことを指すのです。(ジムゾン神父)「で、その神具を解明するためのカギが、この街から行ける遺跡にあるんだ。その遺跡に向かって、神具を調べようと考えてこの街に訪れようとしたら――」
アイヴィー:その途中で襲われた、と。
GM:で、念のため護衛として派遣されたヨアヒムら。6名いたのですが、うち5名は帰らぬ人です。
フィエラ:弱・ヒム〜。
GM(ジムゾン神父):「もしかしたら、そのカギがある遺跡も大変なことになっているのかもしれない」
アイヴィー:というか、確実にそうだな。
GM(ジムゾン神父):「しかし、我々はその遺跡の場所を知らない。知っていたのはヨアヒムたちだけなんだ」
フィエラ:なるほど。じゃあヨアヒムに場所を聞こうじゃないですか。
GM(ヨアヒム):「ですが、ここで皆様に教えるわけにはいかないのです。なにぶん、トップシークレットなもので。ボクがご案内します。そこまでご案内をしますので、カギとなるアイテムが無事かどうか確認して――」
フィエラ:(遮って)おい誰かファリスのプリースト連れてきて。こいつにセンスイービルかけて(※ゲームが違います。センスイービルはソードワールドの神聖魔法。対象が邪悪かどうか判断できる)
GM:えええ〜?!(一同笑)
アイヴィー:やっぱり同じこと考えたか。
GM(ヨアヒム):「ていうかボクが遺跡の中まで行ったら死ぬじゃないですか?! ヤですよもう!!」……え〜? なんか疑われてるぞー?
フィエラ:だってトラップくさくてしょうがないんだもん(笑)
GM(ヨアヒム):「ボクらが死ぬと誰も遺跡の場所が分からなくなるから命からがら脱出してきたのにー!!」
フィエラ:……やー、それはいいんだよ? それは使命に燃えてるんだろうけどぉ。どーしてひとりだけ、逃げてこれたのかなー、と。
GM(ヨアヒム):(急にものすごく小声になって)「すいません仲間を置いて逃げました……」
一同:(笑)
アイヴィー:まあ、とりあえず行ってみよう。
フィエラ:罠だろうと何だろうと選択肢がないんだし。
GM:がーん。罠とか言われてるしー。

 割と私のGMは思ってること、企んでることが顔に出やすいんですが。
 今回のヨアヒムは全然黒幕でもなんでもない(むしろ役立たずの足手まとい)という設定なんです。が……何でこう、徹底的にマークされてるんでしょう? おかしーなー。その後もヘタレキャラに見えるようにロールプレイを心がけたんですが、どーしても疑惑を払拭してもらえません。
 でもリプレイにするため録音を聞き直したら、遺跡へご案内云々のくだり、我ながらどういうわけか怪しさを想起せずにはいられない声音でした。こりゃ疑われても仕方ない。
 第一印象ってこわいですね(笑)

GM(ヨアヒム):「地図を描くという手もあるんですけど、途中で万が一皆さんが襲われて地図が奪われでもしたら!」
フィエラ:……うん。でも君らよりは生存率高いよね。
一同:(笑)
アイヴィー:もう、いじるのやめにしよう(笑)
GM(ヨアヒム):「だから、ボクもあまり行きたくないです……でも! 皆さんと一緒に行けば、皆さんがやられない限り、ボクは無事!」(笑)
フィエラ:そらアンタ、ひとりで逃げるからね! ……まあいいや、とりあえず君はヒールポット役として頑張ってもらうから。
GM(ヨアヒム):「……へ? 《ヒール》使えませんよ?」
一同:…………。
フィエラ:……じゃあ、モブの壁(笑)。容赦しません。で、師匠は? ――ああ、神具の護衛してなきゃいけないのか。ていうか師匠頑張ってくださいよ。あの程度に遅れを取っていてはいけません(笑)
GM:師匠は別に技能を持ってるわけではないので(笑) 神の教えを広めるだけの人ですから。
フィエラ:神の教えを広める人だけど、アコライトとしてのレベルくらい上げといてくださーい!(笑) 役に立たない師匠だ。

 確かに「神父」って言われてるのに技能がないってのはどういうわけなんだ、と我ながら思います(苦笑)。ですが、ぶっちゃけNPCに戦力として期待をされるのもイヤなのでジムゾン神父はエキストラ扱い(=データなし)です。
 ヨアヒムには一応ウォーリアのクラスを持たせてますけどね。1レベルなので焼け石に水の戦力ですが。

フィエラ:しょんぼりすぎる……。つーかさあ、お願いだから神具の護衛だったら、もっと強い奴を雇って連れて歩けよ?!
GM:そんな金は神殿にないのですよ。
アイヴィー:逆にヘタに厳重にすると感づかれるからなー。
GM:それもあるな。だから“巡礼”と偽って運んできたわけだ。とりあえず襲撃に怯えるヨアヒムの案内で、件の遺跡の入り口まで来ました。今回は上級ルールについてるダンジョンタイルMAPは使いません。あれめんどくさいんで。遺跡は大昔の神殿みたいだね。地下に続く扉だけが見える。
アイヴィー:なるほど。降りてゆくしかないんだろうけど……。
GM:それにはまず扉を開けてくれ(笑)
アイヴィー:おーいシーフさ〜ん!
フィエラ:えー、扉を開けるんですか? じゃあまずは[トラップ探知]! ぺたぺた。(ころころ)14。
GM:14か。鍵Aのトラップ以外に罠はないんじゃないかな? と思った。
フィエラ:じゃあ続いて[トラップ解除]。(ころころ)15。
GM:それなら開いたね。下りの細い通路になってます。あと、ここからは明かりがないです。
アイヴィー:明かり、明かり(バックパックを探す)
GM:冒険者セットの中にたいまつがあるよ。たいまつを持つ人は誰ですか?
アイヴィー:とりあえずわたしだろう。
フィエラ:そうだね。フィルボルはちっちゃいから、アタシが持ってるとアイヴィーやニルヴァーナのアゴを焼くことになる(笑)

 ちなみに、ダンジョンのMAPはコチラ。別ウィンドウで開きますので、参照しながら読むのも一興かもしれません。
 以降はMAPの記載にしたがった記号を入れております。

GM:隊列は前からフィエラ・アイヴィー・ニルヴァーナの順だね。では扉をくぐって進むと、こんな感じの部屋(MAP@)に来ました。
フィエラ:右っ!
GM:じゃ、右へず〜っと進みます(MAP描き描き)。と、右の突き当たりはこんな感じの部屋(MAPC)になってます。
アイヴィー:……にょ? この、まあるいのは何?
GM:丸印は燭台。壁に燭台がある。
フィエラ:ふ〜ん。火は消えてるのね?
GM:うん。
アイヴィー:燭台を銃で打ち抜く!(笑)
フィエラ:待て待て。燭台の周りだけ調べてみよう。何か仕掛けはないかな〜♪
GM:じゃ、【感知】+2Dで。
フィエラ:(ころころ)15。
GM:この燭台は、火を一発で消せるようになってる。芯を覆ったり出したりして使うタイプ。自動着火してくれるわけじゃないけどね。
フィエラ:他のところも見てみようか。じゃあ反対側の道へ。
GM:じゃあ反対側。実はこっち(MAPA)も同じ形なんだな。
アイヴィー:で、ここ(燭台と燭台の間を指し)に扉があるんだよ。
フィエラ:ここもさっきと同様の仕掛け? 上は?
GM:上も同じ形なんだな(MAPB)。
一同:ほほう。
フィエラ:じゃ、燭台を点けて歩いてみよう。
GM:どういう順番で点けます?
フィエラ:う〜ん……何もヒントがないんだよなあ。
アイヴィー:ま、トライ&エラーでやるしかないだろ。
フィエラ:そうですね。じゃ、とりあえずこっちから順番に。
GM:じゃ、燭台を点けたところには、分かりやすいように何か置くか。
フィエラ:オウチ! そういえばコマが入ったダイス袋がない! どこいったんだ? ……やー、なんか最近、物をなくす確率がどっかり上がっちゃってさー(探し回る)
アイヴィー:どうりでそこらへんに妖精さんがいっぱいいると思った。
フィエラ:見えてるのはお前だけー!!(笑)
GM:妖精さんと話せるのは自分ひとりだけですからー!! (虚空を向いて)「オトモダチ、ここにいます☆」……げげぇー?!(笑) ――あ、ポテチ開けるね。
フィエラ:がんがん開けてください。
アイヴィー:開けーゴマー! おーぷん・ざ・せさみすとりーと。
GM:セサミストリートかよ?!
フィエラ:開けー5万! オープンザプライス!

 ……どーでもいいことを発言してますなあ。
 ま、実際のセッションは、むしろどーでもいいことが8割を占めているような気がします。誰かが言った発言に対し、そのまま悪乗りしてどんどんと脱線していくのです。
 全部すっぱりと編集して切り落としてもいいんでしょうが、FMMスタイルのセッションはこんな感じなんだよ〜、と思っていただければ。カジュアルプレイの見本ってやつです。いい意味なのか、悪い意味なのかは別として(笑)

GM:じゃ、燭台に便宜的に左からABCDEFとしとこう(と言いながら燭台にローマ字を割り振る。なお最初は数字をそのまま割り振ろうとし、ギミックがばれるのを懸念して慌ててローマ字に変えたりしました)。……まずはF(MAP内の6の燭台)に火を点けた――ん? 燭台全部に火を点けるの?
アイヴィー:とりあえず、ギルマスは全部点ける気でいるみたいね。Fから順番に。
GM:順番に点けたけれども、特に何も起こりません。
アイヴィー:……今、燭台は全部火が点いてるんだよねえ?
フィエラ:全部点けても何も起こらなかった?
GM:うん。
一同:う〜〜〜〜〜〜む……。

 PCたちは頭を悩ませます。ギミックはMAPの説明に書いてある通り。ノーヒントではあるのですが、試行錯誤すればギミックが分からなくても隠し扉が開くようにできているので、敢えてGMはヒントを出しません。
 あっちを消し、こっちを点け……。そのたびにGMは頭の中で割り振られた数字を計算するわけです(何度か計算間違いをして、開くべきときに開いた旨を言いそびれたりしましたが)。

アイヴィー:何か連動してるわけでもなさそうだし……。
フィエラ:A(MAP内の1の燭台)から順番に全部点けて、Aから順番に全部消してみる。
GM:そうするとだな、A(MAP内の1の燭代)→B(同じく2)→C(同じく3)→D(同じく4)と点けた段階で、どこかから「ごごごごご……」と音が響く(=MAP内のAの隠し扉が開いた音)
アイヴィー:じゃ、真ん中の部屋に戻ってみよう(MAPB→@へ)
GM:戻りましたよ。
アイヴィー:どうなってる?
GM:何にも。
フィエラ:……音のした方向は分からない?
GM:遺跡の中全体に響いたしねえ。
アイヴィー:じゃあこっち(MAPC)に行ってみる。
GM:何にも変わりはないよ?
アイヴィー:入り口の扉は?
GM:別に。
アイヴィー:ん〜〜〜〜〜〜……。
フィエラ:(ダイスパックの中身を検分して)……アタシ、10面ダイス持ちすぎ。
GM:(苦笑)。ダブルクロスとかやるなら10面ダイスはいっぱい必要。
フィエラ:でもね、20コはいらないと思うんだよね。22コくらい持ってるんだよねぇ。
GM:(……何で2人とも、MAPAの部屋は見ないんだろう?)はい、どうします?
フィエラ:……いつの間にこんなに10面ダイス買ってたんだろう……(ぶつぶつ)
GM:……そこ、頼むからサイコロの数数えてないで!
フィエラ:んー? だって、あれなんだもん。何の見当もつかないからさぁ。……じゃあ、E(MAP内の5の燭台)・F(同じく6)と点けてみる?
GM:じゃ、Eの燭台を点けた瞬間、また「ごごごごご……」と音が響きます(=MAP内のAの隠し扉が閉まった音)
アイヴィー:おけおけ。……じゃE消してみる。
GM:また「ごごごごご……」と音がした(=再度Aの隠し扉が開いた音)。……じゃあ【感知】で誰か判定して?(=とことんMAPAに向かうつもりがないんだな、こいつら。少々強引だが、判定で音の聞こえた方角を教えてやるか)
フィエラ:【感知】?(ころころ)14。
GM:こっち(MAPA)の方から聞こえたような気がする。
フィエラ:ん〜? こっちの部屋(MAPA)に行ってみる。
GM:そうすると、燭台と燭台の間が開いてるねえ。で、通路になってる。
アイヴィー:(唐突に)あ、分かった!
GM:どした?
アイヴィー:ちょっと試させて。A・Bを一回消してみる。
GM:Aを消した瞬間、扉が閉まるよ。ごごごごご。
アイヴィー:A点けてみる。
GM:点けた。ごごごごご。開いた。
アイヴィー:C・Dの燭台でも、現象は同じ?
GM:同じだね。どっちか消すと隠し扉(A)が閉まり、点け直すと開く。
アイヴィー:じゃ、A・Bを消して、E・Fを点けてみる。
GM:Eから点ける? Fから点ける?(Fから点けると、CとDが点いてるから、燭台の数を足すと13でBが開くんだけど、Eから点けると開かないんだよなあ)
フィエラ:……Fから。
GM:そうするとだ。Fを点けた段階で「ごごごごご……」と音がする(=MAP内のBの隠し扉が開いた音)
アイヴィー:じゃ、こっち(MAPB)に行ってみる。
GM:ここ(MAP内のBの隠し扉)が開いてるねえ。左の部屋の(MAPAの隠し扉A)は閉まってるよ。
アイヴィー:E点けてみる。
GM:隠し扉は「ごごごごご……」と閉まるよ。
一同:う〜〜〜〜〜ん……。

 隠し扉A・Bの開け方は分かったのですが、いまいち法則が掴めない模様。
 隠し扉Cの開け方が分からないまま、PCたちは隠し扉Aを開けて先に進みます。

GM:そうすると。左右に分かれるT字路になってますね。
フィエラ:左。
GM:すると突き当たりになっていて、レバーのスイッチがひとつ。
フィエラ:ぺたぺたぺたぺた〜([トラップ探知]の擬音らしい)。14。
GM:特に何も感じられない。
フィエラ:反対側行ってみよう。
GM:反対側に行くとだな(描き描き)……ちょっと進んで、開けた場所に出ます(MAPD)。で、部屋の中には悪魔っぽい像が2つあります。
フィエラ:ガーディアンである確率が、97.5%。
アイヴィー:[エネミー識別]!
GM:ガーゴイルのような気はするんだけどねえ。
フィエラ:ガーゴイルってどのくらいのレベルだっけ?
GM:3レベル。ただ、動いてないので、ホントにガーゴイルかどうかは分かりません。
フィエラ:うーん、じゃあガーゴイルはとりあえず放っておいて。危険探索域ということで後回し。こっちの先(MAPBの隠し扉B)に行く。
GM:ここもやっぱりT字路なんだ。
フィエラ:じゃ今度は右。
GM:(お。MAPF――滑る床のトラップに来たな)……ところで隊列って、どれくらいの間隔を開けてる?
フィエラ:うーん、それぞれ1m半くらいかな?
GM:了解。……じゃ、一番先頭を歩いている人、[危険感知]を。
フィエラ:わーいアタシだアタシだ。(ころころ)えい! 13。
GM:(トラップ「滑る床」の発見難易度は12……てことは気づかれたか。ちぇ)何か、この床は滑りやすいような気がする。

 余談ですが、難易度という単語。
 アリアンロッドでは「判定して、難易度以上の数になれば成功」という扱い。難易度の数値は固定値です。
 FMMが一番プレイするソードワールドでは「判定して、難易度+2D以上の数になれば成功」という扱いで、固定値ではありません。前述のような固定値による判定だと「目標値」って呼びます。
 ……混乱しますよねぇ。

フィエラ:やーな予感がするなあ……。どっちに向かって下ってる?
GM:いや、下ってない。
フィエラ:スリッピーに作ってあるの?
アイヴィー:てことはもしかして、ガクンってこけてズーッって滑ってドリフの大爆笑をやるわけだ。
GM:えー? ともかく床は斜めに傾いてはいないよ。
フィエラ:でもいつか斜めになるかもしれない、と(フィエラさんハズレ)
アイヴィー:それとも敵が出てきて、滑るところで戦わなければいけなくなるかもしれない(アイヴィーさん正解)
GM:ここを通行するには【敏捷】の判定が必要ですよ。
二人:(無言で目配せ)
GM:……なんだその無言の目の合わせ方は! いかにも“アイヴィーが滑りますよ!”みたいな顔じゃないか!(一同爆笑)
フィエラ:……アンタは綱でつないどくしかないな(笑) ずるずる引きずるしかない。
GM:でも【敏捷】の話をすると、ニルヴァーナも3だよ?
一同:…………(無言)
フィエラ:……な、なんだってええええええええ?!(爆笑)
GM:実はアイヴィーと同じ(アイヴィーがやたら遅いイメージがあるのは、行動値に大きなマイナス修正を受ける銃を装備してるから)
フィエラ:アタシは【敏捷】5だよオイ。とりあえず床は渡らず逆方向へ。
GM:そうすると突き当たりになっていて、さっきの道と同じようにレバーのスイッチになってるんだな。
フィエラ:……がっこん!(とレバーを下ろす)
アイヴィー:……で、何か起こった?
フィエラ:たぶんね、これ燭台の間の隠し扉をロックするためのものじゃないかと思うんだよね(笑)
アイヴィー:とりあえず、元に戻ってみよう(MAP@)
フィエラ:Eの燭台を点けてみようか。
GM:そうすると、開いていた隠し扉(B)は閉じるね。
フィエラ:あのレバーは扉をロックするためのものじゃないのかー。つまんないにゃあ〜……じゃあアイヴィーくん、ここ(MAPCの隠し扉C)を開ける燭台の点け方の法則を考えといて下さい。
GM:うわあ丸投げだぁ!(笑)

 ついにギルドマスターが思考放棄?!
 ダンジョンをまったく探索せずに、早くもシナリオは挫折するのか? 割とデッドロック状態になってしまった遺跡探索。
 やる気をなくしたシーフ抜きにダンジョンを踏破できるんだろうか?!

(続く)


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