アリアンロッドリプレイ #8−1

 〜襲撃に巻き込まれるロクデナシたち〜


GM:よいしょ(ICレコーダの録音ボタンを押す)
アイヴィー:(唐突に)らんらんる〜!!
フィエラ:(唐突に)アイアンマンのB級臭さは確定的に明らかっ!
アイヴィー:うん、絶対に見てみたいぞアレは。
GM:……たぶんね、それをリプレイにするころには、話として旬を過ぎに過ぎたというような話になってるような気がするんだよねー(一同笑)
アイヴィー:いいんじゃね? それが漏れらのステータス。

 それにしても、録音を始めると、毎度毎度突発的な発言をしたがるな、お前ら(苦笑)。
 前回、村を救ったということで、それなりに大金を入手したPCたち。

GM:じゃあ、豪華な宿だね、君たちが泊まるのは。
フィエラ:無理だな。普通の宿が限界だな。
GM:いやいやいや。こんだけ稼いだんだから豪華な宿に泊まるでしょ。
フィエラ:武器防具買わせろこの野郎!(一同笑)

 あわよくば宿代で所持金を減らしてやろうというGMの外道っぷりをスルーしつつ、相も変わらずバカ話を繰り広げる合間に、アイテム・武器・防具を検討したり、ポーションを持てるだけ買ったり、マジックアイテムの高さに叫んだり、生活費を払ったりしつつ、今シナリオに入るのでした。

GM:では、前回のシナリオより6日ほど経って、今テニアにいるわけですよ。
一同:ふんふん。
GM:師匠の研究は完全に追い込みに入ってるので、君らにはやることがありません。それで、君たちは何をしているね? お仕事はあんまりないのだが。
アイヴィー:来るべき聖戦に備えて 勉強と訓練を。
GM:訓練か。そうすると訓練場になるのかな? テニアの外周にあったはず。ということで、テニアの地図を印刷してまいりました。

 と、印刷した地図を出すGM。↓のようなシロモノでした。ちなみにこれを印刷した時はプリンターの調子がおかしくて、さらに全体的に青っぽい色合いでぼやけた印刷物が出力されてきました。
  

アイヴィー:……これ、どこになにがあるのかって分からないのだが(笑)
GM:うん。わかんないよ(開き直り)
フィエラ:(呆れて)……なんという……。もやってるにも程がある。なんですかこれは。上空撮影の時にガスってたんですか?(笑)
GM:きっとガスってたんですよ。

 ……いや、WEBで探したら、テニア地図の大きな画像が見つからなかったもんでね?
 なので、↓の地図を拡大して、
  
 あと、ネットで見つけた空中都市っぽい画像を透かせて背景に入れて、この後シナリオで使う予定の番号を各所に割り振ったら、わけの分からないことになった、と。
 無駄にこだわったおかげで駄目にする典型だね(苦笑)。

GM:訓練場は、都市の周囲に浮遊している島状の台地にあるわけですよ。何の訓練をしてるんだろう。
アイヴィー:とりあえず30sぐらいのベルゲン担いで(笑)
フィエラ:元気だな、こいつ(笑)
GM:訓練場は、印刷した画像の外側だね。神殿が中心の14、9・10が商業区。市街地は12・13あたり。君らが宿泊している宿もその辺りだね。君たちはその辺りにいる。
アイヴィー:訓練からちょうど帰ってきたところかな。ちょっと汗だく。
GM:アイヴィーさんが帰ってきましたが。フィエラさんは何かやってますか?
フィエラ:(だるそうに手を振る)
GM:超グータラだ! あれだ、起きてきては、酒場で酒を呑んで管を巻く、と。
フィエラ:ううん? ご飯を食べる。じーっと酒場でマンウォッチングをして、眠くなったら寝る(一同笑)
GM:ネコか?! ネコなのか?!
アイヴィー:じゃ、こっちはさしずめ犬か。
GM:ちょっと100kmほど散歩してきました! みたいな。……シベリアンハスキー?(一同笑) まあ、3人とも酒場兼宿屋にいると思いねえ。
一同:ふんふん(頷く)
GM:ここ数日、世間の話題としてあるのが、テニアの高度が下がってきている、というもの。「なんか最近高度が落ちてるぞ」「このまま下がっていくと墜落すんじゃね?」っていう。
アイヴィー:なるほど。
GM:そしてもうひとつの話題が、行方不明者がちらほら出ている、と。
アイヴィー:そりゃまた物騒だな。
GM:他の冒険者がすでに調査を受けているので君らに話が回ってきていないんですが、もしかしたら人探しを手伝ってくれって依頼が今後増えるかもしれない。
アイヴィー:ちょっとその行方不明の話、噂を調べてみる。
GM:噂を聞くのは【幸運】で判定だな。
アイヴィー:はい、(ころころ)9!
フィエラ:アタシも振ってみようか。3D6だ。(ころころ)16。
GM:そうすると、テニアの高度が下がり始めたぞって話題になったころから、同じように行方不明者の話が増えてきた感がある。
一同:ふふーん。
GM:そうやってうだうだしていると……(おもむろにコマを出して地図上に置く)君らはいま、地図のKのところにいます。お昼過ぎくらいに――
アイヴィー:(遮って)タモリの番組が。
GM:おっひるやすみはうっきうっきうぉっちんぐ♪
フィエラ:おーい!(ツッコミ)
GM:お昼過ぎくらいに、外があわただしくなってきます。どうも、なにかがあったようです。
アイヴィー:……ま、とりあえず臨戦態勢をとっとく。
GM:テニアの中心部、神殿のあるあたりで、何かがあったみたいで、そっちの方面が騒がしいです。衛兵が、そっちの方に向かって駆けていったりとか。
アイヴィー:(フィエラに向かって)おーい、なんかあったみたいだぞー。
フィエラ:うにゃっ?
アイヴィー:いつまでもウダってないで、ちょっと行ってみよう。ずりずりずり(と、フィエラの首根っこを持って外へ出る)
フィエラ:(引きずられながら)やーじうま♪ やーじうま♪
GM:野次馬として神殿に近づこうとすると、だ。進行方向、つまり騒ぎのある方から走ってきた人が。「まずいです! 今は神殿の方に行かないで下さい!」と。
一同:ん? 何があったの?(キレイにハモって)
GM:「ドラゴンが! ドラゴンが来ました!」
アイヴィー:どらごんっ?!
フィエラ:割とギャグだねえ。
GM:「もし戦えるようなら手伝っていただきたいと思いますが、かなり苦戦しているので……」
フィエラ:いや、苦戦してるとかってレベルじゃないだろ。
アイヴィー:この世界のドラゴンって、どれくらい強いの?
GM:んー、ドラゴンの種類によるにゃあ。20レベル、30レベル、40レベル、50レベル……それ以上。
フィエラ:どーすんすか。
GM:とりあえず今は戦える人たち、例えば訓練に出てる人とか、冒険者たちを呼び戻してきて対処すると同時に、戦えない人たちを避難させている。「アナタたちは大丈夫でしょうか、腕に自信はありますか!?」
フィエラ:う〜ん、腕に自信はないが(苦笑)。とりあえず、ドラゴンの強さを見て見ないことには、なんとも。
アイヴィー:様子は見に行こう。
GM:はい。じゃあ、ここから説明をします。テニアの街、このマスをひとつ移動するのに1単位時間を必要とします。1単位時間は、シーンよりは短いけど、ラウンドよりは長いと思ってください。
一同:ふんふん。
GM:MAP上のマスの大きさがどれだけ大きくても、隣接した隣のマスに移動するのは1単位時間。逆に、どんなにマスの面積が小さくても、隣に移動するのには1単位時間が必要で、隣接してないマスへの直接移動はできません。場合によっては、どこかのマスが入れない状態になった場合は、大回りする必要が出てくる。

 説明と同時に、改めて手元のシナリオをチェックするGM。
 このシナリオ、単位時間ごとにいろいろイベントが発生するシステムになってるんです。
 GMの手元に管理表があるのですが――はてさて、しっかり運用できるだろうか?

フィエラ:まずは、14に行ってみないことには、手に負えるんだか、手に負えないんだかが分からん。
GM:はい、じゃ見に行ってみました。ドラゴンがぎゃーすか暴れております。割と被害は甚大だね。
アイヴィー:しゃぎゃおーん!
GM:ドラゴンが見えたので、エネミーの識別判定をすることができます。

 とりあえず「誰かひとりが分かればいい」と、全員総当りでサイコロを振りますが、残念ながら何のドラゴンかは分からずじまい。

フィエラ:はいはいはい!(挙手)見た目を形状してください!
GM:見た目はー、翼が生えててー、火を吹いてー。ぎゃーすぎゃーす、ぼぉぉぉー。火を吹いたり牙で咬んだりと、縦横無尽な戦いを繰り広げてますが。
フィエラ:うん、どーみても手に負えそうにないですな(苦笑)。ウロコの色は何ですか?
GM:ウロコの色は赤だねえ。
フィエラ:……赤龍じゃねえか。ちなみに一般的なファンタジーでいうと、グリーンドラゴンより、レッドドラゴンの方が強いのが普通です(笑)
GM:まあ、ウロコが赤いからといって、強いかどうかまでは分からないけどね。
フィエラ:でも、3人で判定しても分からないってことは、かなりのレベルのモンスターじゃないかってことはよく分かるんだよね(笑)。とてもじゃないが勝ち目がなさそうだから逃げよう。
GM:逃げるのね。では、君らはこのドラゴンが退治されるまでは、この14の区画には入れません。で、ドラゴンなんですが、これから少しずつ街の増援が到着して、攻撃を仕掛けます。攻撃部隊がどれだけのダメージを与えるのか、それとも全滅するのかは神のみぞ知る。
アイヴィー:なるほど。何らかの行動をこちらが行うことで、ドラゴンにダメージを与えることも可能ってこと?
GM:うん、できるできる。ただその場合は、君らにドラゴンの攻撃が向く可能性もある、と。
アイヴィー:う〜ん、《プロテクション》1発でなんとか全員分防げるかどうか。
フィエラ:1回の攻撃を複数回防ぐのは、上級クラスにならないと無理です(=アコライトの上級クラスであるパラディンのスキル《ワイドプロテクション》)
アイヴィー:今のところは、よほど事情がない限り、手を出さないほうが無難ってことか。
GM:ということで14に入れなかったので、今現在君たちは12にいます。どうする? 動かないって選択をすることもできるし、動いてもいいです。
アイヴィー:なんでこのドラゴンはここに入ってきたんだろうね?
フィエラ:さあ? とりあえずドラゴンの正体を知りたいんだが、どっか調べられそうなところはないのかい?
GM:商業区に行けば本屋とか図書館があるかな。商業区は9と10です。
フィエラ:じゃあ10番に回った方が早いのか。
アイヴィー:2単位時間だな。
フィエラ:まあ、移動してみようか。とりあえず11へ移動。
GM:11へ移動ね、はいはい(シナリオにチェックを入れる)

  

フィエラ:11はなんだ?
GM:うーん、工業地区……ってのもちょっと違うな。住宅地ではないが、商業地区ほどお店があるわけでもない。
アイヴィー:町工場がいっぱい並んでるような?
GM:そんな感じかもね(言いつつイベントチェック)。……で、君たちが11に移動したところ、俗に言うスクワッター、つまり浮浪者っぽい人が土手で露天を開いています。「そこの人たち。何だか騒がしいけど、何かあったんかね?」
フィエラ:おい、何か神殿の方でドラゴンが出たらしいですよ。
GM:「どらごんん? はぁ、そらぁ面白そうだなぁ、見に行こうかねぇ」
アイヴィー:いってらっしゃーい(薄情)
フィエラ:うーん、アタシら冒険者やってるけれど――行ったら燃え尽きるよ?(笑)
GM:「おっと。そんなに危険なんだったら、逃げたほうがよさそうだなぁ。どうもどうもお嬢ちゃん、教えてくれてありがとうよ。……お礼といってはなんだが、さっき土手でこんなものを拾ったからあげよう」と、謎のアイテムをもらえます。
フィエラ:(謎のアイテムを手渡されて)……ふむ?
GM:謎のアイテムなんですが、ひとりずつ1Dを振ってください。合計3回。
フィエラ:(ころころ)6。
アイヴィー:(おなじくころころ)5。3回目は(ころころ)1。
GM:(手元にある表からアイテムの効果を参照)そうしたら、“シーン全体に、バッドステータス[重圧]を与える”機能のあるボタンをもらいました。効果の持続時間は1/3D6ラウンド。効果範囲は「シーン(選択)」じゃないのであしからず。
フィエラ:……要するに敵味方関係なく全員に与えちゃうんでしょ? ……ていうかコレ、使い道ねぇよなあ。

 スキルを多用しないで物理攻撃中心のPCたちなら、解除するまでスキルが使えなくなる[重圧]は何の痛手にもならないのでしょうが。
 このPCたちはスキルがしがし使うからねえ。
 まあ、自分たちがスキル使えなくても相手にスキル使われるよりマシな状況が起きたら使ってみるのも一興だけど。
 ……もしくは、このアイテムが効果的に威力を発揮するようなシナリオをこっちで作るかな?

GM:じゃあさらに1単位時間使って11から10に行くわけですが、その前にドラゴンへの攻撃がどれくらいいってるかを出すので、ちょっとお待ちくだせえ。
フィエラ:嫌な予感がするなあ。「ドラゴンの反撃! あ、6が3つ並んだ」「ぎゃー!」とか(笑)
アイヴィー:誰か撃龍槍でも作動させないのか?
フィエラ:え? モンハン?(笑)
GM:(ころころとドラゴンと迎撃部隊のダメージを算出中)はい、ドラゴンにダメージを与えました。次の単位時間から、どんどん迎撃部隊の増援が到着しますので。……まあ、増えたり減ったりしますので(笑)
一同:(笑)
GM:ダメージがどうなるかは分かりません。最悪、減りっぱなしで誰もいなくなる可能性もあります。

 平和な日常を脅かすかのように唐突に現れたドラゴン!
 それを食い止めるテニアの防衛部隊!
 「あの竜はなに?」と調べ物に向かうPCたちはどうするのか? どうなるのか?


(続く)


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