アリアンロッドリプレイ #8−3 |
〜ハッチを守るロクデナシたち〜 バンパイアとトンネラーをやっつけてドロップ品を手に入れ、HP・MPを回復したりしたPCたち。 とはいえ、まだドラゴンは暴れてるし、他にも爆発音がしたり――と、テニアはただいま絶賛混乱中です。 GM:で、戦闘が終わった頃合に、また「どかーん!」と音がするわけですよ。 フィエラ:ふんふんふん……こいつらと、こいつらの仲間が次々とハッチの中の機械を壊して歩いてるんだね。街の真ん中にドラゴンを登場させて、本来ハッチを管理したり警備したりするはずの連中の注意をひきつけている、と。 GM:その可能性は高いですねえ。 正解。 ドラゴンはあくまで囮であり、ドラゴンを暴れさせて街を混乱させ、それに乗じて侵入した部隊がハッチの中にある魔法機械を破壊している、という筋書きです(PCたちには教えませんでしたが、侵入部隊は合計3部隊。単位時間経過ごとにMAPを移動し、ハッチと同じ区画に入ると魔法装置を破壊します。なお、侵入部隊同士は連携を取っていない&ハッチの場所が分からないという扱いなので、他の部隊が魔法装置を破壊済みのハッチでも破壊活動を行う可能性あり)。 今までは「いかにドラゴンを追い払うか」と街の中心にのみ意識が向いていましたが、侵入部隊の破壊工作を知ったことにより、PCたちは逆に街の外側、今まで足を踏み入れてない区画に意識を向けます。 アイヴィー:問題は、そのハッチがどこにあるかわたしたちに分からんから、先回りすることができそうにないってことなんだよね。管理している人たちをとっ捕まえて場所を教えてもらわんことには、どうしようもない。 フィエラ:う〜ん……。かといって、この襲撃をたくらんだ黒幕はどこにいるって話なんだよねえ……。 アイヴィー:そういえば、最近行方不明者が多いって話を聞いたけど、行方不明者ってどういう人たちなわけ? フィエラ:現状では調べようがないだろ。宿であらかじめ聞いてたならまだしも。……そうだ、さっきの爆発はどのへんで起こったか分からないかね? GM:うーん、少なくとも方角はドラゴンの向こう側、って気がするぐらい。 フィエラ:2回ともドラゴンの向こう側なんだよねえ。で、ここ(8)でも煙が上がってたから……。 アイヴィー:これで合計3つめ。だから、あと何個あるのか分からないけど、かなりまずい。 事態が思いのほか深く進行していることに焦りを覚えるものの、当てもなくテニア外周を回るには時間のロスが多すぎ、とはいえ情報は14の中心部でドラゴンが暴れているために情報を手に入れられない……ジレンマに悩むPCたち。 あーだこーだと、しばし悩んだ結果―― フィエラ:……そうだ! 今いる場所(8)は管理区なんだよね?! 本部や管理人は中央にいたとしても、その人たちが管理作業をするための小屋とかはこの辺にあるはずじゃない? そこに見取り図とかはないの? GM:あー、なるほどね。じゃあ【幸運】で判定。 アイヴィー:さがせー! フィエラ:また【幸運】判定かよ(笑) GM:や、「聞き込み」とか「調査」って、全部【幸運】で判定するみたいなんだよね、アリアンロッドは(笑) まあ、「推察して聞き込みする」ってなら【知力】で、「足を棒にして疲労に耐えながら聞き込みする」ってなら【精神】で判定してもいいみたいです。リプレイとか読んでると「力技で情報収集する」って言うと【筋力】で判定させてたりするし(苦笑)。フィエラが高い出目を出して、ハッチが4つあること、そしてそのうち3つの場所が判明します。 アイヴィー:ぐりぐりぐりぐり(MAPの紙にハッチの場所を円囲い中) フィエラ:13を経由して6に行ってみようか。 GM:ほい。じゃ、13に移動した段階で、ドラゴンが14から逃げます。度重なる攻撃でHPが少なくなったので。 フィエラ:これで14が開いたのか。 フィエラ:あ、13から見て6で煙は昇ってる? GM:うん、煙が昇ってるね。 フィエラ:う〜ん、行っても後の祭りかあ……。それだったら、いちいち壊されているであろう6を見に行くよりかは、14で調べ物をして、残り1箇所のハッチの場所を調べた方がいいような気がするんだよなあ。……もう遅いような気がする(笑)。後手後手にも程があるなあ。 アイヴィー:ごてごてごてごて。ま、とりあえず14行こう。 フィエラ:調べてみるか。管理してる本部に一言断って、ハッチが狙われていることを伝えよう。 GM:14まで来てるんなら、もう、いちいち判定する必要ないか。ハッチは4と6と8と11にあります。 フィエラ:4かぁ。遠い場所にあるなあ。 アイヴィー:爆発音が3回……あと一箇所やん!? さて、リプレイ作りつつ手元のシナリオと時間経過を照らし合わせると、どうもGMは煙の発生場所を間違えてるみたいです。6では爆発してませんからね。 ……というより、手元のシナリオデータでは、ハッチは2・6・8・11にあるって書いてあるな(苦笑)。発言間違いの帳尻を合わせるためにハッチの場所をアドリブで変えてます。それでも辻褄が合わせられてませんが。 やっぱり時間経過でイベント進行するようなシナリオは天舞のGMレベルではまだ満足に運用できないようで……とほほ。 ともあれ、無事なハッチを守るべくPCは慌てて移動することに。 アイヴィー:4に大急ぎで移動できる方法ってない?! GM:14にいるんだよね? 11を通って4に行くか、10を通って4に行くかのどっちか。 フィエラ:そりゃそうだ、そんなことは分かってる(苦笑) アイヴィー:びゅ〜んって飛ぶとかさあ。馬とかは? GM:転送装置は、MAPの外側にあるんだな。馬は空中都市だし、街中にいるかなあ? アイヴィー:なんか早く動ける魔法の道具なんかは? GM:う〜ん……(アイテムガイドを読んで)「転移の呪符」。価格2000、空間転移の魔法が封じられた札。マイナーアクションで使うと《ブリンク》1レベルの効果。 フィエラ:そんなん数十mしか動けないじゃないかよ?! 何十回も使ってぎりぎりだよ!(笑) GM:「飛翔符」。価格200、メジャーアクションで使用すると、シーンの間飛行状態になれる。飛行状態になると移動力+5だったかな。 フィエラ:煩雑な街の中を走り抜ける必要がないなら、移動時間は短縮できない? GM:5分から10分くらいは短縮できるかな? 単位時間としては減らないけど。 フィエラ:5ラウンドしか短縮できない〜(悩)。とりあえず行くしかなかろう。街の警備隊にも、ハッチを防衛してもらうよう要請を出しとく。ハッチ内の魔法機械が狙われてるよって。 GM:では、どういう経路で4に行く?(=襲撃部隊も単位時間ごとに移動しているから、途中で鉢合わせする可能性があるのでいちいち聞いている) フィエラ:とりあえず、11通っていこうか。 GM:じゃあ、11に入ったところでエネミー識別をしてください。 アイヴィー:を?! フィエラ:何か視えるんだね? アイヴィー:《エンサイクロペディア》使って……20! GM:やたら装飾をくっつけたゴブリンはっけーん。 フィエラ:ゴブリンロードだ! GM:ロード?! いいの? ゴブリンロードで? フィエラ:ロードは強いんだ……(はっと気がつく)ああ違う、ロードはまずいんだ、ルアダンじゃねえか(一同笑) 我々が一番プレイしてるソードワールドだと、ゴブリンロードは“ゴブリンと名前がついてるけど最下級の巨人族であるオーガくらいは強い”程度のただのモンスターですが、アリアンロッドのゴブリンロードは名前のある60レベルのオンリーワンなモンスター。10レベルにも満たないうちのPCたちでは1ターンも持ちません(苦笑)。 こいつはゴブリンリーダーと、お付のマッチョなゴブリン2体(こちらは未判別)。ゴブリンリーダー自体は普通のゴブリンとさほど強さが変わりませんが――。 アイヴィー:やっつけようか? それとも時間がないからスルーしちゃうって手もある。 フィエラ:じゃ、街中でまいてスルーしちゃおうか。どうせ、後から警備隊も来るし。 GM:じゃ、ゴブリンリーダーたちの一団はスルー。4につきました。 アイヴィー:煙は上がってる? GM:ハッチから煙は上がってない。 アイヴィー:ハッチってここだけだよね? 同じ区画に他にもあったりしない? GM:ないないないない。 さすがに、そんなだまし討ちはしませんて(苦笑)。 アイヴィー:じゃ、ここらへんで待ってればいいわけだ。 フィエラ:ここらへんで待ってれば、敵が来るかもしれない、と。 GM:うん。(単位時間経過、っと)そしたら、さっきスルーしたゴブリンの一団が来たね。 アイヴィー:(笑) GM(ゴブリン):「ナンダ、オマエラハ!」 フィエラ:貴様、このハッチを狙っているな!(ドヤッ) GM(ゴブリン):「……ナ、ナンデワカッタ?!」(一同爆笑) フィエラ:お前らのやることは、まるっとお見通しよっ!(笑) GM(ゴブリン):「ヌウ、ジツリョクデ、ハイジョシテヤル!」 アイヴィー:いや、排除されるのはそっち。 GM:じゃ、戦闘ラウンド。豪華な衣装のゴブリンと、マッチョな身体のゴブリン2体、合計3体です。 フィエラ:やな予感がするなあ。 GM:じゃ、セットアップで何かする人。 アイヴィー:マッチョなゴブリンは識別してないでしょ。《エンサイクロペディア》で判別〜。(ころころ)18! GM:ゴブリンバーサーカー。7レベル。 アイヴィー:だって。 フィエラ:だよね。うん、嫌な予感はしたんだよ。バーサーカーの方がずっと強いんだよ、ゴブリンリーダーより(笑) GM:じゃ、セットアップでゴブリンリーダーは《指令塔》を使います。ゴブリンバーサーカーたちの行為判定にボーナスがつきました。さらにゴブリンバーサーカー2体が《バーサーク》。物理防御が0になって、ダメージが+20になりました。 アイヴィー:ぶーっ!! セットアップが終わって、いよいよそれぞれの行動。行動の順番は、「ゴブリンバーサーカー(11)>フィエラ(10)>ニルヴァーナ(8)>アイヴィー(2)」となってます(カッコ内は行動値)。 GM:んじゃ、ゴブリンバーサーカーたちは2体とも前に突っ込んでいこう。 フィエラ:わーい、目の前でフィルボルが踊ってるよ〜♪ GM:じゃあ攻撃しよう。1体目が24と言って攻撃するよ。 フィエラ:ひゃ〜、24?! 3D6振って17以上? これ、連続で食らうと無理だなー。(ころころ)届かない。 GM:ダメージ39点。物理ダメージです。 フィエラ:19点抜け! 19点抜け!! アイヴィー:(アイテムガイドを読んでる) フィエラ:(アイヴィーに)じゅうきゅうてんぬけ〜!(←《プロテクション》かけてくれ、という意思表示) アイヴィー:(気づいた)……ぅおおお?! おーけーい! GM:ぜんぜんやる気ないだろおまえ!(一同笑) アイヴィーが《プロテクション》で弾くものの、それでも6点抜けます。 ゴブリンバーサーカー2体目からの攻撃もまったく避けられず、《プロテクション》も出目が走らず5点しか軽減できずにダメージが14点抜け。もうフィエラのHPは13点しか残ってません。 フィエラ:じゃあゴブリンバーサーカーを《フェイント》+《ソードダンス》で殴ります。 GM:ゴブリンリーダーがいる限り、行為判定に全部ボーナスがついてるからね。 フィエラ:そのスキルって、シナリオ中1回しか使えない種族スキル? GM:違うよ。セットアップごとに使用する普通のエネミースキル。 フィエラ:どうする? これ、1匹でも潰さないと、《プロテクション》も《ヒール》もおっつかないんだけど。 GM:ゴブリンリーダーは弱いよ? エネミー識別に成功してるから教えるけど、回避は1+2D、防御力は物理3の魔法1、HPは18しかない。 アイヴィー:逆に言えば、リーダーに全力攻撃をかければ速攻で潰せる可能性が。 フィエラ:でも、アタシのいるエンゲージにはリーダーいないから、フェイト使って銃で撃ち抜いてもらうしか。 GM:そういうやり方もあるね。 アイヴィー:やるか? でもフィエラへの《ヒール》はどうする? HPやばくね? 次のターン、絶対耐えられないだろ。 フィエラ:どうすっかねー。 GM:ここはフィエラが攻撃しないで、ポーション飲むとかしてHPを温存する、ってのもありだね。 フィエラ:とりあえず「ハイHPポーション」飲んどこう。あ〜あ、高いのに。(ころころ)12点回復。 アイヴィー:なら、わたしがフェイト3点くらい使って一気に殺っちゃうか。 GM:ニルヴァーナはどうする? ゴブリンバーサーカーは物理防御は0になってるけど、魔法防御は変わってないので、ゴブリンリーダーに魔法使うこともできる。ダメージが4D6点だから、平均14点ダメージ。マイナーアクションで《マジックサークル》使うとさらに2D6増えるから、平均21点。 アイヴィー:ゴブリンリーダーやってもらう? フィエラ:それで一発で片してもらおうか。 GM:ほい。じゃあMP合計13点使用。マイナーで《マジックサークル》使って《ファイアボルト》、事故ると怖いんでフェイト2点つぎ込む。合計8D6ダメージ! まず魔法で攻撃(ころころ)、でゴブリーダーの回避(ころころ)ここで6ゾロで回避されたらどうしようかと思った(笑) フィエラ:さすがにここで6ゾロ振られたら泣く。 GM:命中したから、ここで19以上の出目が出てればおしまい! (ころころ) フィエラ:パッと見で20以上あるな(笑) GM:(出目を計算中)……26点もある。ゴブリンリーダー蒸発! しぼん。 フィエラ:よーやく燃えた。 アイヴィー:リーダー倒れたなら、バーサーカー撃っていい? それとも《ヒール》? フィエラ:《ヒール》くれ、《ヒール》! フィエラは《ヒール》のおかげでHPが全快。 ということでゴブリンリーダーは倒れましたが、たとえゴブリンリーダーからの支援がなくなっても、ゴブリンバーサーカーの攻撃は十分すぎるほど痛いのです。 2ターン目のセットアップ。ゴブリンバーサーカーはAのみバーサーク状態に。 フィエラ:《プロテクション》で止まらなかったときのダメージが泣きそうに痛い。「なんじゃこりゃああああ?!」ていうダメージなんだけど。 GM:じゃあバーサークしてる方から攻撃! うりぃぃぃっ!(ころころ)低い! 13。で、バーサークしてないBは15。 フィエラ:(ころころ×2)両方とも避けたー! じゃあAにMP9点使って、《フェイント》+《ソードダンス》で25! 6ゾロ出ないなー、今日ホント出ないなー! GM:どうやったって避けられないよ。クリティカルだけだよ(ころころ)無理です! フィエラ:は! ダメージ16点しかない! ……あ、でも物理防御力0なんだっけ。 GM:フェイトる? フェイトらない?(=フェイト使って振りなおすかどうか、ということ) フィエラ:ううん、フェイトらない。 続くニルヴァーナは殴り返されるのを恐れ、近接攻撃ではなくゴブバーサーカーAへ《ファイアボルト》でちまっとダメージ、8点抜け。 アイヴィー:じゃあ、弱ってる方に撃ちまーす! フェイトとかいらんわな。 フィエラ:ろーくぞろ♪ ろーくぞろ♪(6ゾロコール) アイヴィー:(ころり)5ゾロ。 フィエラ:5ゾロだよ! 6でいいじゃん、じゃあ! アイヴィー:無理ゆうな(笑) 15点ダメージ。 GM:避けられません。 その後、AとBが交互にバーサークしてフィエラを攻撃するも、バーサークしない方の攻撃は止まるわ、バーサークしてる方の攻撃も《プロテクション》で軽減されるわ。 対するフィエラの攻撃は、毎度毎度「6ゾロ出ないわー、クリティカル出ないわー」と不満を漏らしつつ、的確にバーサークして物理防御力が0のゴブリンバーサーカーを攻撃してHPを減らします。ニルヴァーナの魔法は蚊が刺したレベルのダメージ。 アイヴィー:う〜ん……どっち攻撃しよう?(悩) 今回バーサークしてる方はHP残ってて、してない方がHP少ないんだよね? フィエラ:いいから、バーサークしている方を攻撃しよう。とりあえず、6を3つ振ればいいんだ。それでいい! GM:バーサークしない状態だと物理防御力が10点なので、してない方を攻撃するとダメージが10点分多くなると思えばいいんだ。 アイヴィー:んじゃ、攻撃かけるよ。いきま〜す!(ころころ)……4の……10(苦笑) GM:10?! じゃ、5以上で避けるぜ(ころころ。出目4) 一同:(爆笑) フィエラ:面白かった今の(笑) アイヴィー:あ、フェイトは使わないんで。う〜んと、27点ダメージ。 その後も、攻撃を6ゾロで避けられたり、ダメージはちみっとしか抜けなかったりして、ゴブリンバーサーカー’sにいいとこなし。しまいにゃ疲れ果ててバーサークできない状態(笑)。 ニルヴァーナはMP1まで減って魔法を使ったり、フィエラも度重なるスキル使用で全体的にMP消耗が激しいものの、アイヴィーの銃がフィニッシャーとなって敵を撃退するのでした。 フィエラ:(ドロップ品判定を振りながら)この戦闘がラスト? ラストだったら戦利品にフェイトつぎ込んでいいのかなー、と(笑) ……んなこたない。まだ1部隊残ってるのぜ? (続く) |