アリアンロッドリプレイ #8−4 |
〜魔族を迎え撃つロクデナシたち〜 さて、ハッチを防衛しているPCたちですが。 ここまでの2連戦でずいぶん消耗しています。 特にさっきのゴブリンリーダー&バーサーカーのゴブリン部隊は、GMの想像以上に消耗してしまって大誤算。 う〜ん、どうしよう。このあとの3部隊目(=このシナリオのボス)は、けっこうシビアなバランスにしてるんだよな……。 アイヴィー:んじゃ、MPポーション1個飲んで〜。(ころころ)出目4?! フィエラ:HPポーションとMPポーションを1個ずつ飲んでおくか。ごくごく。 GM(ニルヴァーナ):お、いい感じで回復してる。MPポーション3個で21点回復した。 フィエラ:ん? 3個で21って、回復量2D6の期待値7なんだから、普通じゃね? GM(ニルヴァーナ):あれ? でも出目が11、8、11だったから……計算間違えてる。4個目もあわせたら40点回復した(笑) フィエラ:おかしいよそれ(呆)。期待値10なんだけど。 GM(ニルヴァーナ):それでも回復しきってないから、5本目使っとこう(ころころ)……また9が出たよ?! 凄いよ?! 私、死ぬんじゃね? MPほぼ全快! フィエラ:ちょ、おま! それ、ダメージロールにとっとけよ!(笑) とまあ、恒例のポーションぐびぐび回復タイム。 手持ちの限りあるポーションを消費し―― フィエラ:……てかさあ。思ったんだ。街中だから買えるじゃん?!(一同笑) ――そーいやそうだね(笑)。 ポーション2個使って10点しか回復しないアイヴィーさん(相変わらず出目悪いよな)などもいましたが、おおむね全員がほぼフル回復状態。 アイヴィー:とりあえずハッチは死守したから…… フィエラ:あとは、残り3つのハッチの中が直せるかどうかだね。 アイヴィー:うん。あとは警備隊が来るまで、ここを離れられないけどね。 フィエラ:……警備隊来ないなー、まだ。 アイヴィー:周囲を警戒! 周囲を警戒っ! GM:じゃ、警戒中に回復したってことで。ここで一回シーンを切ろう。次がクライマックスシーンなんで。 そーいや、こんな風にシーン切るのって初めてじゃなかろーか(苦笑)。 GM:じゃ、クライマックスフェイズです。警備隊がわらわらと集まってくるところを、その警備隊をばっさばっさと倒しながら現れる一団が! フィエラ:はいはいはい! 敵がやってきたことは分かりますよね? 先に《ファイアステップ》使っておいていいですか? GM:(ずるいなあ)……いいです。 アイヴィー:じゃ、こっちは《エンサイクロペディア》で、一団の一番偉そうなやつを識別。 GM:一団は、真ん中に黒い翼をしたのがひとり…… フィエラ:ん? ハゲンティ?(一同笑) GM:(もう出さないよ、瞬殺されるの分かってるもん)その左右に2体ずつ……いや、違うな。10体ずつが、4グループか。モブ! フィエラ:モブか! the、モブ!(笑) 10体ずつが4てことは、《トルネードブラスト》で4ターン取られるってことだよね?! 説明しつつ、GMが状況をかきかき。 GM:もう近づいてる。1ターンで接敵すると思ってくれ。 アイヴィー:《エンサイクロペディア》いっきまーす! 2D6+12!(ころころ)17! フィエラ:メインはアイヴィーが調べてくれ。サブの取り巻きはアタシたちが識別しよう。 GM:中央の黒い翼はアラストルです。魔族。 アイヴィー:ぶ! フィエラ:アラストール(地獄の刑を執行する悪魔)じゃねえか。 GM:《集団統率》(=モブをセットアップに行動させる)、《飛行能力》(=常に飛行状態)、《変幻攻撃》(=命中にダイスボーナス)、《連続攻撃》(=2回攻撃できる)、《黒翼の舞》(=回避に成功した場合移動できる)、《召喚:インプ》(=1D6体のインプを召喚できる)。 フィエラ:強す! アイヴィー:アラストルって言ったら……人型のAS……。 GM:違ーう! 名前同じだけど違ーう!! フィエラ:まあ、原義は一緒なんだけどな(笑)。……アタシらも、接敵前にモブのほう判別できるでしょ。 GM:ん? エネミー識別はメジャーアクションを使うから、《ファイアステップ》使うのか、それともエネミー識別するのかどっちか選んで。 フィエラ:ああ、じゃあステップした。終わり。 GM(ニルヴァーナ):んじゃ、私だけ識別。どっちがいい? 手前のモブは肉体攻撃系っぽい感じで、奥のモブは魔法使ってくるっぽい感じ。 アイヴィー:(魔法使ってきそうという発言に)げー! フィエラ:おくー! GM(ニルヴァーナ):えー、6レベルモブの魔術師。 フィエラ:よーするに、それを《トルネードブラスト》で先に潰してくれ、と(笑) GM:はい、ではここからは行動順でやります! 行動順だと、「フィエラ・アラストル(10)>ニルヴァーナ(8)>モブ魔術師(6)>フレイル姿の戦士(=6レベルモブの神官戦士。6)>アイヴィー(2)」となるんですが、アラストルはセットアップで《集団統率》を使うと、実質の行動順は「モブ魔術師・フレイル姿の戦士(セットアップ)>フィエラ・アラストル(10)>ニルヴァーナ(8)>アイヴィー(2)」となり、PC側圧倒的不利。 事前にテスト戦闘してみたんですが、かなーりカツカツの戦闘だったんですよね……。 ゴブリン部隊との戦闘で消耗してるPCと戦わせるのはマズイ、と思ったGM。 それとなーく救済策を提示します。 GM:どうする? ニルヴァーナは《コンバットセンス》で、真っ先に行動できるけど。する? しない? フィエラ:それで、後ろの魔術師っぽいモブを潰していただきたいと思う(笑) GM:セットアップで《コンバットセンス》で一番最初に行動して、マイナーで移動、メジャーで《トルネードブラスト》ってのもできるけど。……問題は、PC側から敵側まで何mあるかってことだな。ニルヴァーナは13m移動できます。 アイヴィー:何mあるの? GM:それを判別するのは……(サイコロを取り出す) フィエラ:サイコロのかみさまー。 アイヴィー:カミサマ of サイコロ。……頭わりー(笑) GM:20面体と10面体の出目の合計だけ離れてることにしようか。(ころころ)8mしか離れてねぇ(苦笑)。一発で逝けてしまうじゃないか。なんてこった! フィエラ:じゃ《トルネードブラスト》お願い。 GM:じゃ、ニルヴァーナがセットアッププロセスで移動。《トルネードブラスト》は「範囲(選択)」で、こいつらはひとつのエンゲージだ! 超しくじった!(一同爆笑) アイヴィー:よし、これで全部殺せる! フィエラ:やったー! 終了です! GM:はい、《トルネードブラスト》を使いました。6レベル以下のモブが死亡します(言いつつ、アラストルの脇にいる4グループ分のモブに×マークをつける) 一同:(爆笑) フィエラ:全滅だー!(笑) アイヴィー:戦隊ものとかで、怪人の周りの戦闘員がこういう扱いだよね!(笑) とまあ、一気にボス敵が楽になってしまいましたが。 実は、GMの処理ミス。《コンバットセンス》は、「セットアッププロセスで使用し、“戦闘の最初のラウンドに、【行動値】に関係なくメインプロセスを得る”」スキル。アラストルの《集団統率》は、「セットアッププロセスで使用し、対象となったモブは“即座にマイナーアクションとメジャーアクションを行える”」スキル(当リプレイは、スキルガイドを適用していないので基本ルールに沿った処理です)。 そうすると、行動順は「セットアッププロセスでマイナーとメジャーを行うモブ」>「ラウンドの最初に行動するニルヴァーナ」なので、動いてない1エンゲージの敵集団に《コンバットセンス》でメインプロセスを得てマイナーで移動してメジャーで《トルネードブラスト》にはならないのです(まあ、ラウンドという範囲はセットアッププロセスを含むので、《コンバットセンス》はセットアップで行動されようがなんだろうがそれより早いんだ! って解釈もできるんですが。ただ、メインプロセスを得るにはイニシアチブプロセスのチェックが先に入るし、スキルガイド未対応版のFAQで《コンバットセンス》と《カリキュレイト》が同時に発動した場合は行動値順に処理、と書かれていて、《カリキュレイト》が使えるのはイニシアチブプロセス、でイニシアチブプロセスはセットアッププロセスが終わってからと考えると、やっぱりセットアップで即座に行動する方が早くなりそう)。 処理どおりにした場合、おそらく神官戦士が手前に移動してフィエラにエンゲージして壁になり、魔術師2体はバラけて後ろからPCのいるエンゲージに《マジックブラスト》で拡大した《アースブレット》を叩き込む構図になって、PCたちはかなり厳しい戦いを強いられることになったのでしょうが―― ま、過ぎたことだしな(苦笑)。 しかし、瞬殺されるのが分かっていながら、リプレイ用の画像データを作成するのが、どれだけ辛いことか(笑) フィエラ:たぶんアラストル、「え? な、何が起きたの?!」って顔をしてると思うんだ(笑) GM:(アラストル)「は?! 全滅させられた?! くそ!!」えー、《集団統率》が効果なくなりました。ここからは行動順です。10でフィエラがアラストルと同時。 フィエラ:近づいてって殴る。マイナーで移動して《フェイント》。(ころころ×2)ろっくぞろが〜、でっないぞ〜♪ 24! GM:避けられるけぇ! フィエラ:23点差し上げます。 GM:ギャース! フィエラ:こいつMdefの方が高そうだな(笑) GM:18点も食らうよ! バカジャネーノ!(笑) フィエラ:なんなの!? バカなの!? 死ぬの!?(笑) アイヴィー:ねえねえねえ。今度銃が当たったら、フェイト4点つぎこんでいい? フィエラ:別にいいけど……アンタ、ドロップ品とかどうすんの? 2点くらいでいいと思うよ? GM:くう、アラストルはどっち狙おう。フィルボルか、サムライか……フィルボルを狙おう! 食らえ! まず1撃目! アイヴィー:1撃目? GM:《連続攻撃》持ちだから。唸れ、エクスキューショナーぁ! 14と言って1回目の攻撃。 フィエラ:(ころころ)よけたー。 GM:てい! 2回目!(ころころ)クリティカル!! 「死ねぇー!!」 一同:おおー。 フィエラ:どうすっかなー。《ダンシングヒーロー》3回目使って、フェイト1点使って……(合計5D6を手の中でじゃらじゃら)6が2個出ますよーにっ!(ころころ)……出ない! 何これ?!(逆ギレ) GM:お、しかもダメージ高い目! 37点! フィエラ:37点? 物理? GM:うん、物理。残念ながら。 フィエラ:そうすっと……17点抜け? アイヴィー:じゃあ、行くよー。 フィエラ:よろしく。 アイヴィー:(《プロテクション》のサイコロころころ) GM:(出目を見て)……はあ?! 16点止めるの?! 一同:(爆笑) GM:17点抜けのうち16点止めるってどういうことですか! クリティカルはどこへいったの?! フィエラ:1点しか抜けなかったにゃあ〜(ぱたぱた) GM:ちくしょー、さっきのエンゲージの距離、30mって言えばよかった! アイヴィー:いま、ナイスな防御だったっしょ? フィエラ:うん、グッジョブだった。あまりにもグッジョブだった。 GM:え〜と、次は誰かしら? ニルヴァーナ? ……はセットアップで行動してるや。 アイヴィー:んじゃアイヴィーいきまーす! 3D! GM:ああ、振ればいいさ。振ればいいさ! アイヴィー:ろっくみっつ♪ あ、ろっくみっつ♪ GM:……出目が6みっつだったら、もう1体ボス出すわ。 フィエラ:君の場合、1がみっつ出そうだけどな(一同笑) アイヴィー:(ころころ)おしい! ん〜と、8の、11の……15! GM:15か、10以上で回避……(ころころ)9だって(苦笑) アイヴィー:はーい! じゃあ、とりあえずフェイトを2点使って〜。ダメージ4D6+10!(ころころと振ったダイス、4D6のうち2つは5と6、もうふたつは1ゾロ) 一同:(爆笑) フィエラ:うーわ極端! 手前の1ゾロ2個取ったら、フェイトいらねえ(笑) アイヴィー:でも、これで2個だけ振った場合、絶対1ゾロが出るんだよ! 23てーん! あまりにもショックなGM。なんだ、《コンバットセンス》の救済策なんか出すんじゃなかった(苦笑)。 次のフィエラの攻撃はダイスが奮って大ダメージ、反撃のアラストルのダイスは3個振って出目が1・1・4とか、どうね? ゴブリンバーサーカーの方が強かったとかどういうことですか?(フィエラ・アイヴィー:うん、確かにゴブバーサーカーのが怖かった) 続くニルヴァーナの《マジックサークル》+《ファイアボルト》に《マジックフォージ》が乗ってアラストル瀕死のところに、最後のアイヴィーの銃撃。とはいえ振ったサイコロの出目は3Dで1・1・2というショボい出目で、避けたアラストルはぎりぎりこのラウンドを生き残ります。 GM:じゃあ、次のラウンド。アラストルは飛行状態なので、エンゲージから離脱します。 アイヴィー:撃っていい? フィエラ:あ? その行動って、見れば分かるよね? じゃあニルヴァーナ、《コンバットセンス》で最初に動いて(一同笑) GM:ほあああああああ? フィエラ:容赦はしないよ? 《コンバットセンス》で最初に動いたニルヴァーナ、フェイト突っ込んだ斬撃が当たって、アラストル死亡。ちーん。 ドロップ品決定の際、わざわざフェイトを突っ込んだアイヴィーの出目が1だらけだったりしたのはご愛嬌。 何だかんだいって、アイテムの「護りの指輪」(防御に+3、回避に+1できるちょっと高額な指輪)だの、高額なドロップ品を入手したPCたちですが―― GM:さて。アラストルを倒した君たちの前に、謎の黒装束の男が現れます。「ちっ、失敗だったか! くそ、貴様らめ! そんなにジムゾンの野望に手を貸したいのか!」 フィエラ:ジムゾンの野望ってなんだー? GM(黒装束):「ジムゾンの手のものではない、と? その割には、散々我々を邪魔してくれたな!」 フィエラ:街を荒らしていたのは事実だろう?! アイヴィー:そうそう。 GM(黒装束):「街を荒らす? お前たちは何を言っているんだ。この都市がなぜ落ちつつあるのか、何も分かってないということか」 アイヴィー:……なにぃ?! それはどういうことだ! GM(黒装束):「我々は、この町を落とすわけにはいかないのだよ。この街は偉大なる魔族の身体なんだ。これが万が一落ちるようなことがあれば、身体をなくしてしまうことになる。だから我々は、都市が落ちぬよう、くさびを壊して回っていたのに!」 フィエラ:……どういうことなんだ……?(混乱中) GM(黒装束):「あのくさびは、ジムゾンが魔族を倒すため、人間を対魔族への兵器へ作り変える機械へと魔力を注ぐものだ。このテニアの力を使って!」 フィエラ:なんなんだ、この魔族は。お前の言っていることは本当なのかっ?! GM:そうすると、だんだんテニアが傾き出します。「ま、間に合わなかった! くそっ!」言い残して、魔族は消えます。 一同:お、おろろ? アイヴィー:ま、まずくね? GM:……というところで、シナリオ終了〜。 一同:およ〜?? フィエラ:ものすごい引き!(笑) どういうことなんだ? “カミサマの尖兵を作ろう計画”の片棒を担がされていたのか? 超ありがち!(一同笑) 物語が大きく動いてきました! 傾くテニア。そして相手の魔族から語られた陰謀。 急転直下のPCたちの運命やいかに?! (to next scenario!) |